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コーヒーやお茶が健康に良いのは常識で、このブログでもお茶の粉末がヨーグルトの健康効果を上げるぞという記事やコーヒーを飲むと長生きできるぞという記事などでも、やっぱりお茶やコーヒーは健康に良いんだなという感想を持ちましたね。

そんなわけで、お茶やコーヒーに関する論文を調べていたところ、「紅茶やコーヒーをよく飲んでいる人は普段の運動量が多いぞ!」という結論を出していた論文が出ていまして、飲みものでけっこう行動が変わるものなんだなと思いました。

今回紹介する論文(R)はクイーンズランド大学が、コーヒーと紅茶の消費が身体活動への参加に関連しているかどうかを調べたものです。

研究には、7580人の女性が参加しており、参加者には、過去12カ月間の通常の紅茶とコーヒーの摂取量と普段の身体的活動についてのアンケートに答えてもらいました。

集めたアンケートを参加者の健康状態やライフスタイル等のデータに合わせて調節を行い、調節されたデータを分析することで、研究を行いました。

研究の結果わかったことは
  • 1日に1〜2杯のコーヒーを消費した参加者は、そうでない参加者よりも17%ほど運動をしていた(OR:1.17、CI:1.04–1.32))
  • 1日に1〜2杯のお茶を飲んだ参加者は、そうでない参加者よりも26%ほど運動をしていた(OR :1.26、95%CI :1.08〜 1.46)
  • 1日に3杯以上のお茶を飲んだ参加者参加者は、そうでない参加者よりも13%ほど運動をしていた(OR: 1.13、95%:CI 1.01–1.26)
  • コーヒーと紅茶の消費量は身体的活動による疲労感に関連性があった
という結果になっていました。

コーヒーや紅茶を飲むと普段の運動量が増えるようですね。

だいたい10%から20%くらいですが、お茶やコーヒーを飲むだけで普段の運動量が増えるのはかんたんなわりに健康効果が高いので、なかなか良いんじゃないでしょうか。

それでは、なんでコーヒーや紅茶が日常の運動量を増やすかといいますと、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインが疲労感をなくしてくれるからなんじゃないの?というふうに研究者たちは考えているようです。

カフェインによる疲労感の減少によって、日常の運動量が増えるのであれば、コーヒーや紅茶だけでなく、緑茶やカフェイン入りのガムでも効果がありそうですね。

むしろ、筋トレや有酸素運動の際にカフェイン入りのガムを噛むことで、しっかりと運動ができる可能性がありますね。

今回の研究は観察研究のため、RCTやメタ分析と比べると、科学的信頼度は低いですが、研究の内容は納得できるという点とコーヒーや紅茶は対して高くないという点を考えると、筋トレ前や有酸素運動前にお茶やコーヒーなどでカフエィンを摂っておいても良いと思いますね。

というわけで、今回の研究を簡単にまとめますと、「コーヒーやお茶のカフェインで疲労感が減るので、日常の運動量が増えるかも」といったところでしょうか。